LiMEとは?機能・料金・評判と注意点を紹介

今回は予約システムLiME(ライム)を導入検討している美容室オーナーに向けて、LiMEの基本機能、料金プラン、利用者の声を踏まえたメリットと注意点を整理し、導入の判断材料になる情報をまとめます。まずはスマホで軽快に使えることが重要という方に、相性の良さを感じていただけるはずです。

LiMEとは?――現場目線のカルテ・予約アプリ

LiMEは、美容師・理容師の実務から逆算して作られたアプリで、顧客カルテと予約をスマホで一元的に扱える点が特徴です。個々のスタイリストが使う「LiME」に加え、店舗側から全スタッフのカルテ・予約を横断管理できるLiME salon(店舗向け)も用意されています。サロンワークの導線に寄り添うUIのため、予約の確認や前回施術の参照がスムーズになり、日々の確認作業が滞りにくくなります。

主な機能の使いどころ

中心となるのはカルテ管理予約管理です。施術内容や写真、来店履歴を蓄積していくカルテは、50音順や最終来店日といった軸で絞り込みが可能で、探す手間を減らせます。予約はカレンダー形式で、日/週/月の切り替えに対応。受付不可の時間帯を事前に設定することで、ダブルブッキングのリスクを抑えられます。メッセージ機能からの問い合わせや、必要に応じたサポートへの連絡もアプリ内で完結します。

周辺機能としては、売上合計や来店数、メニュー構成などを可視化できるレポート、複数店舗の顧客情報を横断できる多店舗管理、カウンセリングシートや回数券を作成できる書類作成、さらにPOSレジ/会計までをカバーする構成です。LINE・Instagram・ホットペッパービューティー・Googleビジネスプロフィールとの連携、Squareによる決済連携にも対応し、集客~会計の一連をつなげやすいのが実務上の強みといえるでしょう。

料金プラン――無料から試せる、段階的な拡張

LiMEは無料プランと有料プラン(例:カルテ管理プランネット予約プラン)で構成され、使い道にあわせて段階的に拡張できます。無料プランでは顧客管理は無制限ですが、カルテは1人あたり5枚レポートは当月のみ予約受付は月5件といった上限が設けられています。まずは顧客基盤の整理や運用テストに使い、手応えに応じて有料へ進むイメージです。

有料は機能が解放され、ネット予約の無制限化や外部連携の活用、売上レポートの充実などが期待できます。料金は売上規模に応じて変動する仕組みが採られており、たとえば売上50万円のケースとして、カルテ管理プラン:月額1,020円ネット予約プラン:月額2,900円といった目安の記載が見られます(最新の条件は公式で要確認)。導入段階の負担を抑えつつ、必要に応じて機能を広げていける設計です。

メリット――スマホ完結の軽さと、連携で広がる実務

最大の利点は、スマホだけでカルテと予約が回る手軽さです。予約確定の通知が届けば、スタッフ間の共有や当日の段取りが見通しやすくなります。外部サービス連携の層も厚く、LINE公式アカウントからの予約・リマインドや、Instagramからの導線づくり、ポータル経由の予約の一元管理までを一本に束ねられます。カルテをLINEで共有できるため、施術写真やアドバイスの確認がしやすく、次回提案につなげやすいのも実務的です。

また、セキュリティ面の配慮も押さえられています。データはAESで暗号化され、通信はSSLで保護。クラウド上での二重保存により、万一の紛失リスクにも備える構えです。モバイル活用が前提のプロダクトにおいて、安心感の確保は導入可否の重要な要素になります。

注意点――端末とプラン選びの相性に留意

いくつか確認したいポイントもあります。まず、LiME salonは現時点でAndroidタブレットに非対応とされており、店舗側管理をタブレットで運用する場合はiPad等の前提になる点に注意が必要です。次に、無料プランの範囲は実運用だと早めに上限へ達しやすく、連携機能やネット予約をきちんと使うなら有料化が前提になります。店舗のフェーズや導線に照らして、導入時点から無理のない構成を選ぶのがよいでしょう。

LiMEはスマホだけで予約と顧客管理をしたい店舗向け

まずは顧客管理と予約をスマホ主体で立ち上げたいLINE/Instagramと実務的に接続したい低コストで試しながら育てたいといったニーズであれば、LiMEの“軽快さ”が武器になります。個人事業や少人数サロンの初動にも馴染みやすく、カレンダー運用を素早くデジタル化したいケースで特に効果を発揮するでしょう。

一方で、複数店舗・複数スタッフの厳密な権限管理や、売上・客単価・メニュー比率などの経営ダッシュボードを深掘りたい予約・会計・CRMを強固に統合したいといった長期の拡張要件が明確であれば、別のシステムも候補に入れて比較検討するのが現実的です。たとえばAiony(アイオニー)のようなオールインワン型は、将来の拡張や分析の深さで優位に立つ場面があります。とはいえ、当面のゴールが「現場の予約とカルテを軽く回すこと」なら、LiMEのほうが導入の負担は小さく、スムーズに着手できます。

まとめ

LiMEは、カルテと予約をスマホ中心で素早く整えたいサロンに適した実務寄りのアプリです。無料から始めて段階的に広げられる料金設計は、導入の心理的ハードルを下げます。端末の前提(Androidタブレット非対応)や、無料プランの上限に触れやすい点は事前に織り込みつつ、LINEやInstagramなど外部連携を活かしながら、日々の運用を軽くしていく――そのアプローチと相性の良い店舗には、有力な選択肢になるでしょう。